東京マラソンに東京ライフハック研究会の分科会の一つ、女子部(Girl’s Hack)。「かしこく&しなやかに」人生をわくわくさせる女性目線のライフハックの研究会。その女子部でエネルギッシュなお姿をいつも見せてくださるホッシーナさん( @hosshina )。きっと今日という日は、ホッシーナさんにとってメモリアルな日になると思う。そう、今日、ホッシーナさんは東京マラソンのフルマラソンに出場、見事完走したのだ。
事の発端は去年。東京マラソンに東京ライフハック研究会のメンバーで申し込みをしよう、そんな話があった。10人にひとり通るか通らないかだから、僕たちからひとり出れば御の字かな。そう言っていた所、ほんとにひとりだけ当選した。それがホッシーナさんだった。
ホッシーナさんはIT企業に勤めながら6歳と4歳のお子さんを育てていらっしゃるワーキングマザー。ブログ【子供と一緒に大きくなろう】 では、子育てをしながら自分も成長する、一度で二度おいしい育児を追求している。そのホッシーナさんが、さらにもう一足、わらじを履くことになった。 詳しくは彼女のブログを見て頂きたい。そこで語られているように、満足にトレーニングできていない中にも関わらず、ホッシーナさんは完走した。純粋に、その事実に僕は感動した。
ゴール400m手前、いまかいまかとホッシーナさんを待っていた。そして、ホッシーナさんのゼッケン53318を見つけて叫んだ。『ホッシーナさん!!』彼女はそれに気づいてくれた。周りが騒がしく、しかもゴール間近ということで気持ちが高揚している、そんなさなかにだ。もしかすると、ずっと期待して耳を澄ましてくれていたのかもしれない。本人に会って確認していないのでわからない。でも、そんな難しい状況の中で僕の声が届き、彼女のラストランを見届ける事ができたという事実は、僕の胸の中に大きな感動と、ある強くて透き通った純粋な想いを残してくれた。
それについて語る前にひとつ、断っておきたいことがある。今回、僕とベックさん、コボリさんはホッシーナさんを2時間待ち続けた(最初からどこに、どれくらいの間なら待つ、と決めておけばよかったと反省)。これは僕にとってアリエナイことなのだ。どうしてか? なぜなら、僕は『ひと待ち嫌い。列に並ぶの嫌い。何もせずに何かを待ち続けるの嫌い。』これら3つが嫌いなのにも関わらず、今回はまったく苦でなかったし、嫌ではなかった。3つの嫌いなことのどれもが、今日のマラソンにあてはまっている。そんな自分がなぜ、「辛抱強く」という表現が入る余地がないほどわくわくしながら待てたのか。
その鍵はきっと、応援したい人がいたから。その人のがんばりが開花する最後の瞬間を見たいから。その瞬間を、一緒に味わいたいからだと思う。
本気でがんばる人の姿をかっこいい、と思って応援できるようになったのは、大学生になってから。それまでは、他人なんてどうでもよかった。「いつも努力しているあの人が、ついにクラスで1位になったらしいよ。すごくない?!」と言われてもこう思っていた。『で?だからなに?関係ないし。』そんな冷めた思いを持っていた。 でも、そんな人にあこがれを抱いていたのも事実。そういう人たちに認めてもらいたい、そんな気持ちがどこか心の奥底にあって、同志社大学体育会水泳部への入部を決めたのだと思う。そう、入部する時、いつわりなくこう思っていた。『ここにいる人たち、ほんとにかっこいい!!この人たちのために、自分ができることを全力でしたい』 その純粋な想いが、今日のホッシーナさんの姿を拝見してよみがえってきた。
がんばる人を、応援したい。
その人が輝く瞬間を共有したい。もっと輝けるお手伝いをしたい。
どれほど不器用でもいい、泥臭くてもいい。泥まみれになって、時に落ち込んで、でもまた歯をくいしばって。
そんな人の力になりたい。
言葉は洗練されていないけれど、これらが素直な気持ち。ホッシーナさんの走りを見て、涙腺緩んで、ふっと心にわいて出た想い。 人によっては「がんばる、って何?」「輝く、って何?」と思われる人もいるかもしれない。確かに、その通りだ。何?何?そう思われるだろうし、実際に僕自身もどんな人か具体的に書け、と言われても書く事ができない。でも、僕はその具体的な姿ではなく、その姿勢を応援したいのだと思う。その努力が報われるかどうか、その結果はやってみないとわからないし、その結果にどれほど貢献できるかもわからない。でも、たとえそうだとしても、その人が前向き/上向きに進んでいく歩みをより力強い歩みにするために、僕が出来る事は何なのか。それを考え、実践して、その人と一緒に感動をわかちあいたい。この想いは偽れないし、素直にそう言える。
恥ずかしい?そんなことはない。純粋に、僕は、努力する人を応援したいし、それがどれほど泥臭かろうと、かっこわるかろうと気にしない。その人が本気なのであれば、僕がその人の想いに共感できるのであれば、僕は僕の持ちうるものすべてを総動員してその人を応援したい。
けれど。悲しいかな、今は何ももってない。無力だし、無能だし、あるのは想いだけだ。でも、それで今はいいと思っている。想いがあれば、その上になんでも創りあげていけるから。その場、自己創造できる場に、今いるのだから。
ホッシーナさん、仕事に育児に多忙をきわめる中での完走、本当におめでとうございました!そして、感動をありがとうございました。